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『爪の腫れ痛みの対応』と『ひょうその予防』

 

手足の爪の周りが赤くなって痛い!

腫れてだんだん黄色くなってきた!

それは、「ひょうそ(化膿性爪囲炎かのうせいそういえん)」です。

子どもがよくなる

『ひょうそ(化膿性爪囲炎)の原因』

『ひょうそ(化膿性爪囲炎)になったときの対応』

について、お伝えしますね。

 

『ひょうそ(化膿性爪囲炎)の原因』

 

 

子どもは外あそびで走ったり砂場であそんだりしているうちに

運動靴を履いていても、靴の中に砂や土が入り込んでしまうことがよくあります。

靴下を履いていなければ、この土や砂が足の指に直接くっついてしまうことになります。

靴下を履いていても、繊維の隙間から入ってしまうこともありますよね。

 

ひょうそは、爪が靴などの圧迫や何かの原因で、皮膚に傷をつけてしまうことにより

土や砂、そして足から出た汗の油分などに混じっている

黄色(おうしょく)ブドウ球菌や化膿(かのう)レンサ球菌が

その傷に感染して炎症を起こす病気です。

また、手あれなどで皮膚の弱いところが感染して起こることもあります。

 

この炎症は、放っておくと、痛みがひどくなって、

爪の周辺が腫れてきて、黄色い膿(うみ)が出てきます。

また、炎症は腕や足のリンパ線に沿って広がり、

うっすらと赤くなって触れると痛みを伴うリンパ節(管)炎になることもあります。

脇の下のリンパ節や股のリンパ節が腫れてしまうこともあります。

 

炎症が浅ければ膿が出て

深ければ関節にまで痛みが広がり、足や腕を曲げることも難しくなります。

爪の内側に膿がたまると、膿を出すことができないので

痛みが強くなってしまいます。

 

荒れたりかぶれたりしている爪の生え際に感染してしまった場合は

爪の周辺が赤く腫れて痛み、膿が出ます(爪囲炎ソウイエン)。

この爪囲炎が進行してひょうそとなることもあるので

症状がひどくなった場合は病院で診断してもらいましょう。

 

赤ちゃん指すい

 

『ひょうそ(化膿性爪囲炎)になったときの対応』

 

 

原因細菌はほとんどの場合、黄色ブドウ球菌なので

この菌に効果のある抗菌薬を処方してもらって飲んで治します。

痛みがひどい場合は、痛み止めも一緒に処方してもらいましょう。

 

腫れて痛い場所には冷湿布して安静にしましょう。

 

表面から膿が見えている場合は

皮膚を切開してたまっている膿を出すと

痛みは弱まり早く治ります。

 

 

『ひょうその予防』

 

 

子どもの爪の周りが赤くなってきたなと思ったら

イソジン消毒で早めに対応しましょう。

膿は消毒した針で突いたりして出してあげましょう。

 

痛いところですが、ぎゅっとつまんで針を刺すと

もともとの痛みで針の痛みをあまり感じることがないでしょう。

勇気がいることですが、膿を出すととても痛みがラクになるので

出来ればやってみましょう。

 

赤くなっているということは

炎症を起こしているということです。

イソジン消毒とゲンタシン軟膏(抗生物質入り軟膏)で

初期であれば治ることがほとんどです。

針で膿を出した後もイソジン消毒液で消毒し

ゲンタシン軟膏を塗ります。

 

 

自分の長く伸びた爪で自分の皮膚を傷つけてしまうことがあるので

週に一度は爪を切る習慣をつけていつも短くしておきましょう。

それがひょうそにならないための予防になります。

ただし、深爪は皮膚を傷つけてしまい

逆に感染を起こしやすくしてしまうので注意が必要です。

 

いつも子どもの手足まで、目をやることが

子どもに痛い思いをさせないことにつながるでしょう。

 

いつものチェックと早めの対応。

痛い思いを出来るだけ軽く、出来るだけ短く。

子どももラクに。大人もラクに。