深い呼吸と学習や活動に集中する力

手や肘を使わないと座っていられない子どもたちに、深い呼吸とともに学習や活動に集中できる力をつけたい!

 

 これまで30年以上の保育を通して多くの子どもたちと関わってきました。椅子に座っても床に座っても、手や肘を使わないと自分の体を支えることができない子どもが自由に活動や学習ができないと心配される中、「自分の体を体幹によって支え、いい姿勢で健康的に学習に向かって欲しい!」そう願って、『体幹づくりに効果的、座るだけでいい姿勢ができる椅子』を考えました。

 

『体幹づくりに効果的、座るだけでいい姿勢ができる一脚椅子』をたくさんの子どもに使ってほしい!

 

落着きにも効果的な「一脚椅子

 安定した椅子に座ると脱力しても、姿勢が良くなくても、座位をなんとか保つ事ができます。一般的によくされる姿勢づくりのためにボールに座るという場面で、じっとできない子どもは、ボールが転がりボールから落ちるという姿がありました。

そこで、自分の力で上体を安定させるように体の筋肉を働かせるためには、「不安定な状態の椅子」がいいのではと思いつきました。普通の椅子は4本の脚がついているが、椅子の脚を一本にしたら頑張って倒れないようにしようと意識が働き、その結果、体幹となる筋肉力が育ち、倒れない体、安定した座位、いい姿勢が作れるのではという思いから、出来たのが「一脚椅子」です。

 

​姿勢を正すために「椅子」が大事なのか?そのわけ。

床だと寝転がってしまう、後ろに手をついて体を支えてしまう、何かにもたれかかってしまう、赤ちゃん座りのように足を伸ばして広げる座り方で上半身の筋肉が緩み猫背姿勢になるなど、姿勢を体幹以外の何かで支えようとする子どもたち。

あえてバランスの悪い安定しない一脚椅子を使用する事で、ふらつきを止めようと上半身の筋肉を使って自ら安定した状態をつくり出そうと意識することで、知らず知らずのうちに腹筋、背筋、腹斜筋など体幹となる部分の筋力が向上すると考えました。

 

椅子を導入してから、子どもたちに起こった変化

 

・床に座る事が難しく、寝転がって話を聞いていた子どもが、使い始めた時は、テーブルで体を支えながら使用していたが、それでも椅子を倒してしまう事が多かったが、次第に倒すことが減っていった。

・テーブルなど支えるものがない状態で話を聞いたり絵本を見たりするときに、椅子のみで座ると椅子を倒してしまう子どもが多かった(18名中6名程度)が、毎日使用していく事で2ヶ月もすると倒してしまう子どもは1名程度になっていった。

・1年使用したときには、最後まで椅子を倒していた前出の彼が非常にいい姿勢になった。給食中も肘をつかずに食べられるようになった。

・翌年から3歳以上児全てに「一脚椅子」を提供し、子どもたちの「かっこいい」ことを求める心理を利用し「一脚椅子」にクラスみんなで座ることで、転ばないようにしようという意識が働き、同様の姿勢の変容が見られた。

 

 

「一脚椅子」の効果が少しずつ分かってきたことで、保育所の幼児クラスの子どもたち全員に、「一脚椅子」を提供することにしました。

 

座るだけでいい姿勢をつくり出し、深い呼吸と自由になった手で、イライラせず、学習や活動に集中して取り組める子どもたちになってもらいたい!

 

初めて見ると“これなんだ?”と思われてしまうようなものでしたが、私自身が「一脚椅子」に座って見せて、子どもにも「みんなも使っていいよ。」とクラスに5脚を手作りで用意しました。

子どもたちは、みんな興味津々。座ってもすぐにバランスを崩して椅子が倒れてしまうのに、なんとか倒れないように、体をまっすぐにして姿勢を正そうとする姿がありました。
自由に遊んでいるときに、折り紙したり、カードゲームをしたり、また、みんなで集まって話を聴くときにも使用することが増えていきました。そんな風に繰り返し使っていくことで、知らないうちに姿勢を正そうとする力が働き、自然に体幹が育っていった子どもたちでした。

彼は家庭でもそれまで日常的に使用していたソファーではなく、バランスボールに座って過ごす時間をつくってもらったりし、一年後にはみごとにシャキン!!と姿勢良く座ることができるようになりました。

いい姿勢になると、以降は別の椅子に座っても安定して座ることができます。
安定して座る事ができると疲れにくくなります。
深い呼吸が可能となり、とフラフラしないので、心理的にも安定します。

姿勢がいいと「体を前後左右、上下斜め」など、どの方向にもパッと動かせる「ニュートラルポジション」の状態を作ることができるため、作業効率が良くなります。
そして、見た目にもいいですよね。

悪い姿勢は、自律神経のバランスにも影響を与えてしまいます。
「イライラする」「疲れを感じやすい」「集中力が続かない」などの他、「人間関係がうまくいかない」といったより深い部分にまで繋がってしまうこともあります。

 

このような正しい姿勢でいる事がいいという理由も含めて、一年以上継続して使用する事で、上記のような変化が見られた子どもの事例から、他のたくさんの子どもたちにも姿勢勢良く座れるようにと、3歳4歳5歳にも提供することになり、多くの子どもに姿勢改善が見られました。

こんなに効果があるなら、全国の全世界の姿勢が気になる子どもたちに使ってほしい。

小学校に入学する前に、体幹を整え、いい姿勢をつくり、フルパワーで学習に向かえるようになってほしい。

姿勢が悪いと呼吸も質の悪いものになってしまうということもわかってきました。
また、大人が使っても、自然と姿勢を正そうとするので、体幹が整い、腰痛の予防効果もあると、理学療法士さんからも言われています。

 

できるだけ多くの子どもに、使ってもらい、いい姿勢で学習に向かえるよう、また質の良い呼吸をして健康的に過ごせるようにと願っています。

保育の中で生まれた、自分の力で姿勢を維持しようとすることで、自然と体幹が育ち、いい姿勢がつくられ、深い呼吸にもつながる「一脚椅子」。より多くの子どもたちに届けたいと思います。

 

子どもが深い呼吸をし、学習に集中できる状態をつくるために、「AMECK-1 一脚椅子」と「AMECK-2 SuiSuiボード」で、いい姿勢を保持できるようにしてあげましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。