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子どもの問題行動②

人の行動は、生まれつき備わったものもありますが、たいていは何か外からインプットされた情報に応じて起こるものです。

周りの環境や遺伝によって子どもの行動が作られていくということについて、ペアレントトレーニング6でお伝えしました。

行動には多様なパターンがありますが、今回は、問題行動につながる可能性のある場合について、「伝えられたことを理解しての行動」についてお伝えしていきたいと思います。

問題行動がどのようにして起こるのか、理解しやすくなることを願っています。

グー

伝えられたことを理解しての行動

子どもは伝わった情報に反応して行動を起こします。それは「伝えられたことを理解しての行動」と言えるでしょう。

しかし、この伝わり方がいろいろで、大人が望んでいる行動として理解してくれるときばかりではなく、違った意味として受け取ったり、望むところまでの行動が取れなかったりと、いろいろな行動のエラーが起こることがあるのです。

ここでは、メッセージの伝え方(指示の出し方)が原因で、思わぬ行動が起こっている様子を考えていきましょう。

 

子どもの問題行動②その要因

一生懸命育てていても、子どもは問題を起こすものです。

まだ生まれて数年の子どもに、親の期待することがすべてできる訳がないのに、出来ないといらっとしてしまうこともあるでしょう。

では、どうして問題行動を起こすのか、その要因について、考えていきましょう。

その要因は2種類 ⑴「指示の出し方」⑵「ボディランゲージ(あいまいなメッセージ)」あります。

「指示の出し方」には、5つの特徴があります。

①多すぎる指示

②少なすぎる指示

③難しすぎる指示

④タイミングの悪い指示

⑤あいまいな指示

今回から5回に分けて「指示の出し方」について、お伝えしていきますね。

 

⑴指示の出し方

子どもに何をしてほしいか伝えるときは、その年齢の子どもにわかるように伝えなければなりません。これが十分にわかるものでないと、指示の通りに行動することはできますが、指示で意図した行動とは違う行動をとることになり、それが問題行動となってしまうことがあるので、指示を出す大人が注意しなければなりません。

①多すぎる指示

指示の分量は、子どもが理解して従うのにちょうどいいものでなければなりません。

一度に多くの指示をもらったとき、大人ならその指示の中から、重要そうなものを優先して行動に移すこともできますが、子どもはまだ経験が少ないので、何が何だか分からなくなってしまい、行っていることに反応できず、指示をうまく行動に移すことができなくなってしまいます。

イラストでは、家に帰ったとたんいろいろなことを言われてしまい、困っている子どもの様子です。

多すぎる指示

指示のポイント

●年齢に応じて指示を出すことが大切です。

●初めは指示を1つ出し、子どもができるかどうか様子を見ましょう。

●できるようになったら、次は同時に2つ指示を出し、2つのことを記憶してできるようになったら、まとめて3つの指示を出してみるというふうに、だんだんと指示の数を増やしましょう。

●できないかもしれないということは、一緒にしてあげる必要があるでしょう。

●一度一緒にしただけでは、できないこともあるので、何度か一緒にしながら、できるようになったら指示をするということが重要です。

●子どもが分かりやすい言葉で短く伝えましょう。

 

まとめ

親子

子どもは大人が思っているほど、言葉の理解力はなく、大人に出すような指示の出し方をしては、理解してくれないことも多くなります。

あまり好ましくない指示の出し方による問題行動は、子どものせいでしょうか。

問題行動と捉えてしまいがちなことも、見方を変えれば問題行動ではないかもしれませんね。

子どもにとって分かりやすく指示を出してあげることは、とても大切なことですね。

子どもにしてほしいことを、短い言葉で簡潔に伝えてあげることで、子どもは理解しやすくなるでしょう。

指示の出し方を意識することで、問題行動と感じる行動がなくなり、子どもとのいい関係を持ち続けることができます。

そしてできた時には、必ずほめてあげることが、行動を継続させることにつながります。

積極的な子育て法で、意欲的に行動できる子どもを育てていきましょう。

そして、親も楽に子どもも楽に過ごしましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。